ファーストアルバム「YATRI」秘話

2000年にリリースした最初のアルバム「YATRI」秘話。

 1977年から5年間ヴィーナマハラジに師事していたガンジス河上流バデリナースには毎日大勢の巡礼者がインド全土からやって来る。

 日々 様々な巡礼者を眺めていると、人は皆それぞれの場所を目指し巡礼を続けながら命を使い切る生き物なんだなあ と思う。いろんな人々に出逢い、感じ、泣いて笑って喜び感謝する、そんな想いを音にしたかった。「YATRI」とは巡礼者の意味。

ヤトリ一曲目に収録した「遠い都」について少しだけ。この曲はチベット人の信仰心の深さを歌ったもの。

 姑息で極悪非道な蛮行をチベット人にやり続ける現中国政府。想像を絶する窮地に追い込まれてもチベット人たちは根を上げない。この強さは揺ぎない信仰心から湧き出てきている。揺るぐ事のない信仰心はどこから生まれるのか、と考えを巡らすのだが(考えてる時点でアカンと感じる)、やはり周りのものすべてに「感謝」する心が芽生えないと無理なんだろうなあ・・とストンと心に落ちる。

 この曲に「ラッドン」というチベッタンホルを入れたかったがラマ僧をしらなかったので「ラッドン」より凄い電気トランペットを近藤等則氏に吹いてもらった。つづく。

「遠い都」試聴>>>